あの素朴だった廈門(アモイ)は今どうなっているのだろう(撮影:1993年3月)

 一見なんの印象も呼び起こすことのない写真であるが、ここを訪れてから30年近く経過して、あらためて見ると感慨深いものがある。ここは廈門(アモイ)国際空港である。中国の経済発展は1980年、海沿いの経済特区地域からスタートしたが、福建省の廈門もその一つであった。
 その後の発展ぶりはご承知の通りであるが、写真には現在の廈門の風景から想像できない素朴な空気が流れている。「昔はこうだったんだ、なつかしい」というわけである。
 とはいえ、ボクが行った1993年当時も経済活動のスピードはすごかった気がする。一番印象に残っているのが、大型トラックがわが物顔で広くもない道路を突っ走り、物資を運んでいた。
 そのトラックであるがエンブレムに「五鈴」マークが多かった。が、その後中国に行くたびに「円グラフ」マークが目立つようになり、「五鈴」が消えていった。
 「五鈴」はいすゞ製、「円グラフ」はベンツ製のトラックで、「日本製は中国市場で負けているなぁー」と思った。現在はどうなっているのだろうか、この写真からそんなことまで思い浮かぶのであった。

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