トラジャ盆地を鳥の目線で愛でることができたら気持ちがいい(撮影:1998年4月)

 いつまでも見ていて飽きない風景が広がっている。ここはコーヒー豆の生産地として知られているインドネシア・トラジャ・ランテパオである。トラジャは高原地域で、さらに盆地のため寒暖の差が大きくコーヒー生産に最適なのだ。
 この地のトラジャ族の人たちは、段々畑で米を作り、コーヒーの木を育てている。畑の中に樹木林が見られるが、この中には自生しているコーヒーも多いという。
 トラジャには欧米観光客もたくさん来ており、若者に人気なのがトレッキングとパラグライダーである。これといったレジャー施設などないので、すべての用具を自力で担いで、山に登り、空を滑空してくる。鳥の目線で写真に写っている風景の中を飛べたら、どんなに気持ちがいいことだろう。
 さらに、危険やリスクもすべて自分持ち、風に流されてとんでもないところに落ちても、仲間以外だれも助けに来ない。彼らはそのスリルも楽しんでいるようだ。

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