トン族の村々に必ず一棟建てられている「鼓楼」は癒やしの場である(撮影:1991年5月)

 この建物は各村々に必ず一棟建てられている「鼓楼」である。鼓楼は村の人たちの集会場であり、祭りの場であり、外部からのお客を迎える場として活用されている。写真の鼓楼は中国・貴州省・三江トン族自治県の村に建っている。
 建物内の上部に太鼓が吊されており、かつて有事の時にその太鼓を打ち鳴らして村人を招集したという。いまは村の子供や老人が気軽に集まり、遊んだり話したりする癒やしの場として活躍しているようだ。
 鼓楼の高さは20㍍程度で、四角形、六角形、八角形など各村によってデザインが違う。構造的には釘、金物をいっさい使わない木組みで立ち上げられ、木の民トン族の建造技術の粋が集められている。

【comment】

    %d人のブロガーが「いいね」をつけました。