ブータン・ティンプーの若者とコミュニケーションするには英語がいい(撮影:1990年5月)

 ブータンの首都ティンプーの繁華街、若者たちが思い思いに寛いでいる。服装は民族衣装を着用することになっているため、男はすべて「ゴ」と呼ばれる日本の丹前に似た着物を着ている(女は「キャラ」)。
 ティンプーの若者はゴを着て、足下はハイソックスにスニーカーという出で立ちである。似合ってるし、おしゃれだなと思った。ボクが街中を散策していて、とても驚いたのが会話である。
 ブータンは多民族国家で、多くの言語が使われている。が、標準語は「ゾンカ」だという。ボクにはまったくチンプンカンプンであるが、みんなゾンカ語を使っていたのだろう。ところがである、学校の授業は英語が使われているというのだ。
 だから、年配者は別として、教育を受けた若者達はみんな英語ができる。そのことを知ってから、英単語を並べて、会話を試みてみたら、通じるではないか。日常会話はゾンカ語、勉強は英語、ということになっているらしい。
 がぜんおもしろくなって、いろんな所で会話した。話が通じるというのは旅を何倍も楽しくさせてくれる。小学生くらいの子に話しかけたら、ボクのつたない英語より、はるかに上手な英語が返ってくる。恐れ入りました、勉強しなおしてきますと、頭を下げるしかなかった。

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