南国シーサンパンナでは、年中いつでもスイカが食べられる(撮影:1994年3月)

 中国・雲南省・西双版納(シーサンパンナ)は亜熱帯地域だけに、ボクらの感覚からすると「南国に来たなぁー」と実感するのであった。通りでは定期的に市が開かれ、いろいろな少数民族の人たちが食料品を売ったり買ったりするために集まってくる。
 市場を見学すると、その土地の暮らしぶりがうかがえて楽しい。ウロウロしていると、日差しが強くすぐに喉が渇いてしまい、スイカを買って水がわりによく食べた。
 値段も安くまるまる一個買っても、10円とか20円位だったと思う。そんなわけで、時には水分だけすすって、実は吐き捨てる“贅沢”というか、はしたない食べ方をしたこともあった。
 「いまはスイカの季節なんですか」とスカーフが似合うお姉さんに聞いたら、怪訝な顔をされ、何か失礼なことを言ったのかと、恐縮してしまった。
 でも、そうではなくて「スイカは年中いつでも採れる」という。種をまいて成長して実るのを待つだけ、日本のように夏に出回る季節物ではないのだ。さすがに南国だ、米だって年に3回収穫することができるという。南国を理解していなかったボクの質問が浅はかだった。

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