“どうして、こうなるの”パラミツの果実をはじめて見たとき驚いた(撮影:1996年5月)
幹に果実がぶら下がっている姿を見たときは“どうして、こうなるの”と、まじまじと見入ってしまった。この木は熱帯地域では古くから栽培されており「パラミツ」という。漢字では「波羅密」、英名は「ジャックフルーツ」である。
普段ボクたちは果実はリンゴやミカンのように木の枝に実るものだと思っている。そうした思い込みをパラミツは打ち砕いてくれる。最近読んだ本で“どうして、こうなるの”の理由が分かり一安心した。
それは野生に生えていたころ、イノシシ、ゾウ、シカなどの動物に食べられて、種子を広く散布してもらうことで繁殖してきた。そのためには幹からぶら下がり、匂いを発散させて、食べてもらいやすいように進化したからだという。
ところで、パラミツは世界最大の果実としても有名で、長さ90センチ、重さ50キロにもなる。果物として生食するほか、野菜として煮物、炒め物料理にも重宝されている。この写真はベトナム南部で撮ったもの。
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