ドツォに首までつかって「ブータンズミスト」をチビリチビリと飲みたかった(撮影:1990年5月)

 この四角い穴は何だ!。収穫物を保存しておく蔵みたいなものか、獲物を狩るために仕掛けられた落とし穴か、はたまた埋葬用の棺桶か、いろいろ想像したが“こうさん”だった。
 正解は、なんと露天風呂だという。この近くに小川が流れており、その水を引き込み溜める。次に、焚き火をおこし、手頃な石を拾ってきて焼く、熱々になった石をドボンと穴に落とす。そうするとジュジュジュと音を発しながら、水がお湯になるという仕掛けだ。
 ブータンの人たちは、この露天風呂を「ドツォ」と呼び、昔から家族や友人達と楽しんできたという。「今日は天気もいいし、ドツォでもやるか」といって、弁当や酒を持参した仲間が集まり、ひと風呂浴びながらピクニック気分で一日遊ぶのだという。
 なかなか優雅な遊びではないか。この遊びならボクなんか何の違和感もなく、溶け込めると思った。が、滞在中にそのチャンスはなかった。
 ドツォに首までつかってブータン産のウイスキー「ブータンズミスト」をチビリチビリと飲んだら最高だろう。「少しぬるくなってきた、もう一個石を投下してくれ」なんて言ってみたかった。

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