ひと回しするだけで経典を一巻読んだのと同じだけのご利益がある(撮影:1990年5月)
人は何かにつけて“お願い事”をするが、これも願い事を叶えてくれるチベット仏教の仏具で、ご存じマニ車である。
写真のマニ車はブータンのタシチョ・ゾン内に置かれているもので、こうした横への連なりが大きな寺院の壁に沿って設置され、10m以上もつづいている。訪れた人は敬虔な気持ちで、下の取っ手を持って胴体部分を回す。ひと回しするごとに経典を一巻読んだのと同じだけのご利益があるとされている。
ボクも、先に訪れていたブータン女性の仕草を真似て、次々とマニ車を回しながら移動していった。途中で、欲張ってたくさん回せばいいというものではないだろうという思いにいたった。
それでも、時たま神社で鈴を鳴らして手を合わせてきた願掛けよりも、重いものを感じたのでした。
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